漆喰の壁の気になるメンテナンス
独特の風合いがあり、上質な空間を演出してくる漆喰。いいなと思いつつも、住み始めて汚したときや、穴があいたり、ヒビが入ってしまったときのことが気になりますよね。今回は、漆喰の壁のメンテナンスについてお話します。
漆喰の壁はメンテナンスが大変?
左官職人さんの手によって丁寧に塗られて完成した漆喰の壁。
汚してしまったらどうなるんだろう・・・、ヒビが入ったり、穴があいてしまったらどうしたらいいんだろう・・・。
こんな風に新しいお家に取り入れたいけれど、メンテナンスのこと、気になりますね。
特に小さいお子さんがいるご家庭ならなおさら。
実際、うちも男の子2人ですが、汚れた手で触った部分は黒ずんだり、絵の具や色ペンを使ってお絵かきをしたときに、壁にまでインクが飛んでしまったりして、壁の汚れはあちこちあります。
うちはビニールクロスですが、多少の汚れは拭き取れば落ちますが、黒ずんでしまったところは落ちなくて、かなり気になります。
さらに、不注意でぶつけてしまってビニールクロスに傷が入り破れてしまったところは、築3年ですが、すでに業者の方を呼んで補修してもらいました。
そんななか、漆喰のお家をたくさん拝見していくうちに、その上質な雰囲気や機能性もさることながら、メンテナンスのことを聞いているうちに、漆喰の壁にますます憧れを持つように。
大変そうなイメージを持っていた漆喰の壁のメンテナンスですが、実は、多くの場合、自分たちで修復できるそうなんです。
自分たちでできる簡単メンテナンス!
一番気になるのは、汚れですよね。
少し染み込んでしまったような汚れは、サンドペーパーなどで軽く削ればOK!
築年数が経っていれば、消しゴムを使うことも可能で、表面についた軽い汚れであれば、消すようにこすって落とせることもあるそう。
小さなヒビ割れや穴、硬いものをぶつけてしまって欠けてしまった場合でも、漆喰の粉と水さえあれば、自分たちで練って、ハケなどを使って塗り直すことだって簡単にできるんです。
次のブロックでは、実際に自分たちで塗り直すときの方法をご紹介します。
漆喰の壁に空いてしまった「穴」と「欠け」をセルフメンテ
小田原ハウジングさんの担当者さんが、実際に、ご自身のおうちで修復された様子を教えてくださいました。
今回、修復したのは下記の2ヶ所
①壁(下地がない部分)にビス止めしていたハンガーバーが取れてしまい、あいてしまった穴の補修
(左)修復前 (右)修復後
指でペタッと補修箇所につけ、爪でパターンを合わせたそう。
②ハンモックのバーをぶつけてしまい欠けてしまった部分の補修
(左)修復前 (右)修復後
こちらはペタッとつけたあと、硬い紙でゾリゾリッとなでて終わり。
「穴」と「欠け」の補修は、たったこれで終わりというから、手軽ですよね。
修復した箇所は、翌日には触ってもつかないくらいかたまっているそうなので、お子さんがいるご家庭は寝静まってからやるといいそう。
やはり、多少は補修したな、というのはわかりますが、もともと全体に凹凸感があるので気にしてみなければ目立ちません。
小田原ハウジングの方によると、漆喰に起こりがちな「ヘアークラック(髪の毛くらいのひびわれ)」や、押しピンのあとくらいなら、ほとんどわからなくなるそうです。
そちらは練ることもせず、漆喰の粉をごしごし指ですり込むだけなので簡単です。
わが家のビニールクロスの壁の破れた箇所は、こんな風にはいきません。
ビニールクロスだど、張り替えの場合はもちろん、部分的な修復も自分たちでするのは難しいです。
家は何十年と長く住むものだからこそ、お手入れや補修の手軽さも大事になってきます。
長く住めば傷や穴、欠けが出てくることは仕方ありません。
そのときに、自分たちで修復することができれば、費用の面でも助かるのはもちろん、家に対する愛着も増すはず。
お子さんがいるご家庭なら、一緒に補修をすれば、子どもたちの家を、物を、大事にしようという思いも育まれまるのではないでしょうか。
・漆喰の粉
・いらないカップ
・割り箸など混ぜるもの(なかったら指でOK)
・ティッシュなど(手についた漆喰を拭くため)
・新聞紙(漆喰が床に落ちたときのために、敷いておくと安心)
【塗る前の準備も簡単、練るだけ!】
粉を瓶から少しだけカップへ出し、水を数滴加えて練る。硬さは、壁につけたときにギリギリ垂れてこないくらいを目安に。