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インテリアのこと

2023.02.04

薪ストーブのある暮らし

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スイッチひとつで何でも機能する便利な時代ですが、「薪ストーブ」はアナログ的ともいえる道具です。 しかし、どんな暖房器具にも代えがたい心地よさを体感することができます。 今回は薪ストーブの特徴、魅力についてご紹介します。

「なぜ、薪ストーブなのか。」

●炎のゆらめきにリラックスできる

炎がゆらゆらと、パチパチ燃えている姿。
薪ストーブの火を見ていると心が落ち着いてきます。
西欧では、「暖炉の前では人は喧嘩をしない。」また、「難しい交渉時には必ず暖炉の前で」と言われています。

キャンプなどで焚き火をしたことがある人はイメージできるかと思いますが、炎の「揺らぎ」に癒しの秘密があります。
この揺らぎは「1/fゆらぎ」と呼ばれていて、人間の心臓の鼓動とリズムが同じなのでリラックスできると考えられています。

四六時中人工物に囲まれている現代人にとって、自然な炎の揺らぎやパチパチと燃える薪の音は安らぎを与えてくれるはず。

●とても暖かく、そして心地よい

薪ストーブは通常の石油ストーブの3~4台分の暖房能力があるといい、暖かさを感じる仕組みは大きく分けて2種類あります。

・輻射熱
薪を燃焼させた時に発生した熱エネルギーは、ストーブ本体または正面のガラスから赤外線として放出されます。
周りのものを蓄熱させるため、床や壁、天井そのものが暖められます。
暖めた空気だけを送り出す通常のエアコン、石油、ガスストーブとは根本的にその温かさの質が違います。

・空気の流れ(対流)
通常空気は、温度の高い場所から温度の低い場所へ流れる性質があります。
薪ストーブから発生した暖かい空気が上方に向かって流れ、部屋の中を対流して部屋全体を暖めるため、素早く均一に室内を暖めることができます。

これらの仕組みから、「どこにいてもあったかい」という状態が実現できるのです。

●自然な換気循環

意外に知られていないのが「換気循環」。
通常の暖房器具では、時々窓を開けたり換気扇を回したりということが必要になります。
一方で薪ストーブは、燃焼時に多量の空気を必要とするため、自然に部屋の換気になります。
欧米諸国では、わざわざ換気するために暖炉を燃やすくらいです。

●クッキングが楽しめる

お部屋を暖めてくれた薪ストーブはクッキングにも一役買ってくれます。
長時間ことこと煮込むのも得意で、お肉もとろけるように柔らかく仕上がります。
薪が燃えた「熾き」をコンロなどに移し、肉や魚を焼けば味は最高です。

家の中を暖めながら、身体を温める料理もできること。
薪ストーブの大きな魅力の一つです。

「薪ストーブのある暮らし」

薪ストーブの魅力は輻射熱の暖かさだけではありません。

燃料調達に多少の労働力が掛かる一方、
じんわりと暖まる快適さは格別。

そして、家の中心に薪ストーブがあることによって
自然と木のある暮らしに豊かさが加わって、 
家族の団らんも ますます温かいものになっていきます。

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